生活

気ままな休日の昼下がり

今度の休日は何もしないでおこうと思っていたけれど、やっぱり出かけようと思い直した。海が見たくなったので、車に乗り込むとそのまま近場の海に向かって走り出した。住んでいるところは内陸部なので、一番近い海まで片道2時間程度かかる。軽く山越えをして、ようやく海のある町に到着するのである。

目的地に着く。ここは入場料をとる海水浴場だ。泳がなくてもお金を払わなければならない。入ると砂浜にはそれなりの人数がいて、泳いだり、砂浜でくつろいだりしている。その光景を横目で見つつ、岩場に腰掛け、本を取り出して読み始めた。結局、読書がしたいだけなのだった。かばんの中には常に文庫本が入っている。今日の本はどういうわけだか、岩波文庫の「自由と社会的抑圧」である。読み始めても内容が頭に入ってこない。

それはただ単に難しいからだ。海辺で読んだら捗るかしらと思ったが、そういうわけでもないみたいだ。足元に何匹もフナムシがうろついている。フナムシは魚などの死骸を食べて海辺を綺麗にしてくれる虫だ。だからじっとしていたら死骸と認知して脚を這い上がってくる。ちょっと動くとフナムシはすばやく逃げていった。